下水処理施設の消毒設備

細菌・ウイルス・原虫を効果的に消毒

下水道では「公衆衛生の確保」および「再生水の安全性の確保」という2つの観点から消毒処理が必要です。住友重機械エンバイロメントでは、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素剤・紫外線・オゾンの3つの方法で安全に消毒する技術を提供しています。

下水処理施設における消毒設備の
特長

水処理における消毒は、次亜塩素酸ナトリウムを使用した塩素消毒が一般的ですが、残留性の問題が指摘されています。近年は塩素に代替する消毒手段として、紫外線消毒やオゾン消毒が導入されることがあります。

安価・安全で取扱いが容易

塩素消毒

塩素剤として次亜塩素酸カルシウム、液化水素等の種類があり、その中でも次亜塩素酸ナトリウムは安価・安全で取扱いが容易なため、多くの下水処理場で消毒に用いられています。次亜塩素酸の酸化作用により、細菌の細胞膜を変性させ酵素を失活させます。

原理
塩素の酸化作用による菌体の機能阻害。
効果
一部の細菌、ウイルス、原虫の不活性化は期待できない。
放流先への影響
トリハロメタンや残留塩素により、放流先への影響が懸念される場合がある。
残留物質が発生しない

紫外線消毒

紫外線照射を行い、細菌やウイルスの細胞内の核酸塩基を光化学反応により損傷させ、複製機能を失わせることで消毒します。紫外線消毒は「残留性がない」「副生生成物が生成しにくい」「過剰注入が起こり得ない」等の長所があり中小規模に普及しつつありますが、塩素消毒よりもコストがかかります。

原理
紫外線照射でDNAを変性し、複製を阻害し、不活性化する。
効果
細菌、ウイルス、原虫の不活性化。可視光照射で細菌の活性が回復する場合がある。
放流先への影響
化学薬品不使用の為、放流先への影響はない。
強力な酸化力

オゾン消毒

強力な酸化力により細菌の細胞膜を直接破壊します。また消毒だけでなく、水の臭気や有機物の除去等にも使われています。オゾンは酸素に分解されるため、残留性がなく環境負荷を与えない等の長所がありますが、システムが大掛かりになるため、中規模以上、脱色、脱臭の効果も併せた採用事例が多いのが特徴です。

原理
オゾンの強力な酸化作用による細胞の細胞壁、細胞膜の破壊・分解。
効果
細菌、ウイルス、原虫の不活性化
脱色、脱臭、濁度除去。
放流先への影響
オゾンは酸素に分解され、放流先への影響は少ない。

下水処理施設の消毒について、ご検討や情報収集を進めておられましたら、
経験豊富なスタッフがお客様の状況を丁寧にヒアリングしご相談にお乗りします。
お気軽にご相談ください。